知れば知るほどスーツが面白くなる、生地選び3つの基本

投稿日:2020年5月29日 更新日:スタッフブログ

スーツを作る上で生地選びはとても大切です。

選ぶ生地によって、着ていくシーンや印象も変わってきます。

そして選ぶといっても種類が多く、生地選びに時間をかけられる方が多いのではないでしょうか。

そんな時に参考にしていただけるよう、今回は生地の基本をご紹介します。

織り方

まず、1つ目に主な生地の織り方を3種類ご紹介します。

平織り


経糸と緯糸ともに1本ずつ交互に交差して織られています。

糸の交差回数が多いため、隙間が多く薄地の織物になります。

また、1本ずつ交互に織られているので寄れにくく、

涼しく着ていただけるので薄手の夏素材やシャツ素材に向いています。

その為、基本的に春夏のスーツの生地は平織りのものが多いです。

綾織り


またはツイル・ヴィーヴや斜文織りと呼ばれます。

平織りに比べて糸の交差回数が少ない為、隙間の少ない厚手の織物を作ることができ、

表面に斜めの畝状の筋が入っているのが特徴です。

一番身近なものですと、デニムも綾織りです。

先程もお伝えしました通り、綾織は隙間の少ない厚手の織物を作ることができる為、

主に秋冬の生地に多いと言えます。

ですが、春夏の生地に綾織りがないというわけではありません。

綾織りの方が、糸が密なので伸縮性や光沢感があります。

なので、お求めの条件によって、平織りか綾織りか考えて選ぶとよいと思います。

朱子(繻子)織り/サテン

 


綾織りに比べて糸を飛ばして織る距離が長いので、

表面が平滑で糸の種類によっては光沢があります。

ネクタイやタキシードの拝絹が代表的ですね。

糸を飛ばして織っている為、耐久性がなく、引っかかりやすいことも特徴です。

素材

2つ目が素材選びです。

生地を選ぶ上で、素材選びも重要です。

性質を知っておくだけで、生地選びの判断基準になります。

ウール

保温性、吸湿性に優れています。

羊毛は縮れた毛でできているので、空気を含み暖かさを保つ事ができ

肌にくっつかないことでとても着心地が良いです。

弾力性があり復元力があるので、伸びてしまっても、しばらくすれば元に戻ります。

その為、シワが出来にくく、出来たとしてもスチームを使うと繊維が膨らみ元に戻ります。

品の良い艶や光沢感がある事も特徴です。

また、他の素材をウールに混ぜることを混紡といいますが、

モヘア混ですと光沢感が増し、手触りが滑らかでシャリ感のあるパリっとした生地になります。

シルク

美しい光沢感、軽くて柔らかく、ウールと同じく吸湿性があります。

ただ、紫外線を吸収し、静電気が起こりやすいという性質を持っています。

長時間日光に当てると、シルク自体が黄色く変色するという欠点があり、とてもデリケートです。

リネン

他の天然繊維と比べても、とても吸水性に優れた素材です。

コシがあって通気性が良く、暑い季節には肌に密着せず、

さらっと快適で涼しく着ていただけます。

ですが、シワが入りやすいのでジャケットやスーツでお作りするときは注意が必要です。

綿(コットン)

吸水性、通気性に優れています。なのでシャツは綿100%のものが多いですよね。

繊維自体が縮みやすくシワになりやすいという性質も持ち合わせています。

当店の綿のシャツ生地の中には、形態安定という加工が施されているものをご用意しております。

比較的シワになりにくいので、アイロン掛けが面倒という方におすすめです。

ポリエステル

強度、速乾性、シワになりにくいという特徴を持っています。

ですが、1度大きなシワが入ってしまうと戻りにくく、毛玉が出来やすいこと、

熱に弱い為アイロン掛けでテカリが出やすいというデメリットがあります。

柄の種類

3つ目は柄について。

柄一つでも、与える印象はかなり違ってきますし、お使いのシーンを考えて選ぶことが大切です。

ここでは代表的な2パターンの柄についてご紹介致します。

ストライプは知的でスタイリッシュな印象になるので、ビジネスシーンには最適ですよね。

ストライプは間隔によって印象が変わってきます。

狭い間隔ですと、繊細でスタイリッシュ、若々しい印象に。

広い間隔であれば、華やかで貫禄がでて落ち着いた印象になります。

ピンストライプ

 

針の頭を並べたようなラインでできていて、繊細な印象に。

ペンシルストライプ

 

鉛筆で線を引いたようなはっきりしたラインです。

チョークストライプ

 


チョークで書いたような少しかすれのあるような線が入っています。
落ち着いた印象になり、間隔が広ければ、より貫禄がでます。

ダブルストライプ(フレンチストライプ)

 


2本の線が等間隔に配置されています。

既製品には少ない柄で、落ち着いたお洒落な印象になります。

チェックはストライプと比べると、膨張して見えがちな印象もありますが、

親しみやすさや柔らかい印象を与えることができますので、

シーンによって使い分けることがおすすめです。

ウィンドーペイン

 


名称は窓枠のような見た目からきています。

正方形や少し縦長に作られた格子のものもあります。

落ち着いた色を選ばれるとビジネスシーンでも活用しやすくなります。

グレンチェック

 

細かい格子柄を組み合わせたもので、色味はグレーが一般的です。

落ち着いた大人の印象になります。

プリンスオブウェールズ

 


シンプルなグレンチェックにブルーのオーバーチェックが乗ったもの。

英国皇太子ウェールズ公が好んだ柄であることが名称の由来。

ハウンドトゥース

 


日本では千鳥格子とよばれている柄ですね。

ハウンドトゥースは猟犬の牙という意味で、

模様が牙のように見えることから、そう名付けられました。

クラシカルなチェック柄で、柄が細かく上品な印象になります。

お国柄

ここまで生地の基本的な知識3つをご紹介してきましたが、

国によっても生地の特徴は違います。

イギリス・・・生地にハリコシがあり、かためなもの

イタリア・・・生地が柔らかく艶があるもの

特徴を知って置くだけで、膨大な数の生地からお好みのものを、

より探しやすくなりますよね。

最後に

お好みの色味だけではなく、柄、素材感、着用シーン等、

目的に合う生地かを考えて選ぶことも大切ですよね。

生地の良さ、素材の良さを生かしたスーツに巡り会えますよう、

少しでも生地選びの参考になりましたら幸いです。

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